ケアマネは人と相対し進めていく仕事であるため、場合によっては業務の過程で、人間関係などが原因のストレスを感じるということもあり得ます。イライラや憤りを感じ、仕事のやる気を喪失してしまい、利用者に誠心誠意対応できなくなってしまうほど深刻な事態に陥る可能性も否定できません。また、多くの人がケアマネの仕事においてストレスを感じているのが実情であり、いろんな人の事情に配慮しながら仕事を進める必要がある中で、板挟み状態になりやすいことが主な原因となっているようです。
事業所や施設の種類・性質により違いは生まれるものの、どの立場や事業所であっても利用者やその家族とのコミュニケーション抜きには成り立たない業務です。ストレスを感じるシーンが多いということは、業務の中で、利用者や家族との関係で、適切な精神状態を作り出すことが求められます。そういった感情や精神への働きかけが必要な労働のことを感情労働と言います。利用者やその家族もストレスを抱えている場合があり、支援に対する疑惑や怒り、否定や不信感の矛先にされることも考えられ、そういった事態への対処において多大な苦労があります。仕事にやりがいを感じる時として、利用者と心が通じ合い自分を受け入れてくれた時を挙げる人も多いため、否定的なやりとりはやりがいの喪失に繋がりやすいという側面もあります。
また、利用者やその家族との間におこる摩擦に対する自己の感情をコントロールしながら支援関係を維持するためには、精神面が傷ついた場合に立ち直るための対策と摩擦やストレスを可能な限り軽度にする事前対策が重要となります。ケアマネの仕事では、作業自体は一人ですることになりがちなため、ストレスが発生する原因や状況を主任クラスや責任者が把握し、共感しながら連携を深めていくことが大事です。